武家屋敷原田家

 

原田家武家屋敷は、最後の徳島藩主となった、蜂須賀茂韶 が明治初年、藩の
重臣だった原田家に譲り渡したもので、その後の明治15年、城下から移築されまし
た。地震や戦災で多くの貴重な歴史建造物が失われるなかで、藩政時代のたたず
まいをそのまま残す原田家住宅は武士の住宅形式や当時の暮らしぶりを知る、貴重
な建物です。

- 原田家住宅の特長 -

1 敵の襲撃に備えた工夫の数々

 広さは約200平方メートルの木造平屋、一部二階建てになっています。二階にのぼるには、隠れ階段をのぼります。しかし、外見からは二階があるとはあまり思えない構造です。これは敵をあざむくわなです。間取りも一般の民家とは違い、民家は「田」の字ですが、ここは複雑な間取りをしており非常に特異な建物です。

 一階の部屋数は10とたくさんあります。複雑になっている間取りは盗賊や敵の襲撃に備える工夫です。部屋はすべてふすまや障子で仕切られています。敵から逃げたり、反げきしやすくするためです。




2 デザイン

 数寄屋風の重厚なつくりは現代建築にも通じる斬新なデザインです。 


3 格式にあふれる空間

 原田家住宅のもうひとつの特徴、それは各所に匠の技が凝らされていることです。

 随所にみられる柱は樹齢100年以上の杉です。直径わずか15センチの中に100年分の年輪が詰まっています。建築部材としても非常に硬いこの杉は数百本に一本しかないといわれる代物です。廊下脇の、十畳の客間。華美な装飾は一切みられません。格式と、気品にあふれる空間です。

客間


茶屋


廊下